クラリネットのクレッシェンド・デクレッシェンドのコツ!美しい強弱表現を身につけよう♪

曲を演奏していると、楽譜にたくさん出てくる「クレッシェンド(だんだん強く)」「デクレッシェンド(だんだん弱く)」の記号。

これをクラリネットで演奏しようとづるときに、なかなか思うようにいかなくて困っている方も多いのではないでしょうか?

クレッシェンドとデクレッシェンドが上手くできるようになると、音楽表現の幅がさらに広がり、もっと楽しく演奏できるようになるはず!

ということで今回は、クラリネットで美しい強弱表現をするためのコツを、詳しくご紹介していきます!

  • クレッシェンドデクレシェンドが、上手く表現できているのかわからない
  • 強弱をつけようとすると音程が変わってしまう
  • 弱くしようとすると音がかすれてしまう
目次

そもそもクレッシェンド・デクレッシェンドって何?

クレッシェンド(crescendo)

クレッシェンド(crescendo)は「だんだん音を大きく」することです。

楽譜では「cresc.」と書かれたり、左から右に開いていく「<」のような記号で表されます。

デクレッシェンド(decrescendo)またはディミヌエンド(diminuendo)

デクレッシェンド(decrescendo)またはディミヌエンド(diminuendo)は、その逆で「だんだん音を小さく」することです。

「decresc.」「dim.」と書かれたり、右に向かって閉じていく「>」の記号で表されます。

マソン優貴葉

クレッシェンドもデクレシェンドも、音楽の表現の幅を広げるために、とても大切なものです♪

クラリネットは強弱の幅が広い楽器

実は、クラリネットは管楽器の中でも特にダイナミクス(音量の幅)がとても広い楽器なんです。

マソン優貴葉

ピアニシモ(ppp)のささやくような繊細な音から、フォルテッシモ(fff)の豊かで力強い音まで、幅広い音量を表現できるのがクラリネットの大きな魅力のひとつです!

ただ、その幅の広さゆえに、コントロールが難しい楽器でもあります。

クラリネットで音を大きくするためには、ただ息の量を増やすだけでなく、息のスピード・アンブシュア(口の形)・お腹の支えなど、すべてをバランスよくコントロールする必要があります。

特に初心者さんがやってしまいがちなのが、
「クレッシェンドをしようとして、音色が開いて汚くなってしまう」
「デクレシェンドをしようとして、音がかすれてしまう、音程が不安定になってしまう」

などの失敗です。

思い当たる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

これらを防ぐためのコツを、これからご紹介します!

クレッシェンドのコツ

①力まず、音を飛ばすイメージで

クレッシェンドをするときは、力んで吹こうとするのではなく、音を遠くに飛ばすイメージを持つと良いです!

「大きくしなければ!」と思うと、どうしても肩や口元に余計な力が入ってしまいます。

その代わりに、「ホールの一番後ろの席まで音を飛ばそう♪」というイメージで、体全体を振動させるように、リラックスした状態で吹いてみましょう。

遠くに音を飛ばそうとすると、自然と息のスピードが上がり、お腹の支えも使えるようになってきます。

マソン優貴葉

「力む」のと「支える」のは全然違います。
力みは余分な緊張を生みますが、お腹でしっかり支えた息は音をのびのびと遠くまで飛ばしてくれます。「遠くへ飛ばす」イメージ、ぜひ試してみてください♪

②お腹の支えをしっかりする

最初から最後まで、お腹(横隔膜)の支えをしっかりとしておくことが大切です。

息は肺から出てきますが、その息を安定させてコントロールするのはお腹の役割です。

クレッシェンドするとき、どうしても上半身に力が入ってしまって、肩や背中が痛くなったり、息が足りなくなってしまったりする方も多いのですが、その力を、お腹の方に持っていって、重心を下げるように意識すると、色んなことが上手くいくようになるはずです。

マソン優貴葉

お腹の支えをつくることは、最初のうちはなかなか難しいと思いますが、これをマスターすると、演奏がグンッと良くなります♪

③音色が「開かない」ように気をつける

音を大きくするときにやってしまいがちなのが、息を入れる量を増やしたときに、アンブシュアが緩んで「音色が開いてしまう」ことです。

音が大きくなるにつれて、音色がぼやけたり、荒くなったりしていませんか?

大きな音でも、美しく芯のある音色を保つためには、アンブシュアをしっかり保ちながら、息のスピードを保って音量を上げていくことがポイントです。

マソン優貴葉

大きな音は「力任せ」ではなく、「コントロールされた強さ」で出すイメージを持つと良いですね!
フォルテでも、音色の美しさは常に自分の中に持っておくようにしましょう♪

デクレッシェンドのコツ

①息のスピードは一定に保つ

デクレッシェンドをしようとすると、息の量と同時にスピードも落としてしまう方も多いのですが、息のスピードが遅くなってしまうと、音がかすれたり、急に消えてしまったりします。

デクレッシェンドするときは、息の量を少しずつ減らしつつ、息を細くまとめて、スピードは保つようにすることが大切です。

②お腹の支えは最後まで保つ

デクレッシェンドしているときも、お腹の支えがとっても大切!

音が小さくなるにつれて、なんとなくお腹の力も抜けていってしまう、、という方がとても多いです。

お腹の力が抜けてしまうと、音程が揺れたり、良い音で鳴らすことができなくなったりします。

音が小さくなっても、音が消える最後の最後まで、お腹はしっかり支え続けることが大切です。

お腹の支えがあってこそ、繊細なpp(とても小さい音)が美しく鳴るんです♪

マソン優貴葉

「小さい音=力を抜く」は大きな誤解です!
小さい音こそ、お腹の集中力と支えが必要なんです。これを意識するだけで、ピアニシモの質がぐっと変わりますよ♪

③最後まで自分の音をよく聴いて!

デクレシェンドをするときは、最後の方が小さくて聞こえないくらいの音量になるので、どうしても最後を雑にしがちです。

ですが、音が鳴っている最後の最後まで「音がかすれていないか」「音程がおかしくないか」「響きはあるか」など、色々なことに気をつかいながら、デクレシェンドすることが大切です。

もちろんクレッシェンドも最後まで気を使いますが、デクレシェンドはさらに繊細で、音の処理が難しいです。

マソン優貴葉

自分の音をよく聴いて、細かいことまで確認しながら演奏すると良いですね!

ロングトーンで練習

クレッシェンド・デクレッシェンドの練習は、ロングトーン練習(音を長く伸ばす)が効果的!

クレッシェンド・デクレッシェンドを上手くやるための、ロングトーン練習の方法をご紹介します。

①まずは出しやすい音から練習

まずは自分が出しやすい一つの音で、クレッシェンド・デクレッシェンドの練習をやってみます。

例えば、「ソ」の音を長く伸ばしながら、最初はピアノ(小さく)から始めて、フォルテ(大きく)まで徐々に大きくする、そしてまた小さく戻す、という練習をしてみましょう。

それが上手くできるようになったら、低い音から高い音まで、全ての音でもこれができるように練習してみましょう!

②「極端に」やってみる

最初のうちは、思い切って極端なくらい強弱をつけて練習することをおすすめします!

「こんなに大げさでいいの?」と思うくらい、ppp(とても小さく)からfff(とても大きく)まで、目いっぱいの幅で練習してみましょう。

マソン優貴葉

実際の曲では大げさに感じるくらいのつもりでやると、ちょうどよく聴こえることが多いです。
強弱の「幅」を広げる練習をしておくと、表現の引き出しがどんどん増えていきます♪

③メトロノームを使って均一に

クレッシェンドとデクレッシェンドは、変化のスピードが均一であることがとても大切です。

急に大きくなってしまったり、最初の方で大きくなりすぎて後半上がり切れなくなってしまう、、
ということにならないように、メトロノームを使って、少しずつ音量が変わるように意識して練習すると、均一でなめらかな強弱が身についていきます。

マソン優貴葉

クレッシェンドは思ったよりも「遅めに始める」のがコツです!
最初からガッと大きくしてしまうと、後半で上がる余地がなくなってしまいます。「最後の音が一番大きく(または小さく)なる」ようにゴールをイメージしながら練習してみてください♪

まとめ

クレッシェンドとデクレッシェンドは、ただ音の大きさを変えるだけでなく、音楽の表現や感情を伝えるためにとても大切なものです。

最初はうまくいかなくても、毎日のロングトーン練習の中で少しずつ意識していくことで、必ず変わってくるので、焦らずじっくりと練習を重ねていきましょう。

強弱をコントロールできるようになると、演奏がぐっと音楽的になって、楽しくなってくるはず♪

ぜひ試してみてください!

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この記事を書いた人

マソン優貴葉のアバター マソン優貴葉 クラリネット奏者

名古屋音楽大学を卒業後、フランスのムードン音楽院、ヴェルサイユ音楽院の最高課程を修了。
4年間のフランス留学を終え2019年に帰国し、現在は愛知県名古屋市を中心に演奏活動や、個人レッスン、音楽教室でのレッスンなど幅広く行っている。

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