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フランスの音楽講習会に行ってみよう♪~わたしの体験談より

フランスではたくさんの音楽講習会が開かれています。
 
音楽講習会とは合宿のようなもので、1週間や2週間など決められた期間の中で、自分が選んだ先生に複数回レッスンをしてもらえるというものです。
 
普段はなかなか近づけないスーパースターに教えてもらうことだってできます!
 
 
講習会の中では、先生方のコンサートが開かれたり、講習会の集大成として生徒のコンサートがあったり、、生徒同士でアンサンブルを組んで演奏できる講習会もあったりします。
 
講習会でできた友達はその後も連絡をとり合ったり、どこかでふと出会ったり。
一生の思い出ができるかも。
 
 

今回は、わたしが今までに参加したことのあるフランスの講習会について書いてみたいと思います。


 

目次

ナンシー夏期国際音楽アカデミー 2014年

◆期間
10日間(7月終り~8月頭)

 
◆場所
ナンシー地方音楽院/ナンシー(Nancy)

 
◆費用
1000ユーロちょっと
 

◆先生
Olivier Derbesse先生
Rémi Delangle先生
 

◆レッスン
この年は生徒が少なかったせいか、前半Rémi Delangle先生、後半Olivier Derbesse先生という、2人の先生に習うことになりました。
 
クラリネットの受講生はなんと日本人2人だけ!
 
毎日1時間くらいの個人レッスンを音楽院で受け、最後に音楽院のホールでクラス発表会をしました。
 
 
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ここがナンシー音楽院です。
 
 
 
◆室内楽
室内楽をやりたいかやりたくないかは、申し込みのときに選べます。
 
チームは主催者側が決め、事前にメールでチームの連絡先が送られてきます。チームでお互いにやりたい曲を出し合って決めて、事前に個人個人で練習しておきます。
 
室内楽のレッスンは何度か受けることができ、自分たちで合わせをして練習します。
最終日にはコンサートに出演♪
 
 
わたしはこの時フランス人2人と一緒に、ヴァイオリン、クラリネット、ピアノとのトリオをやりました。
 
講習会で初めて出会ったフランス人とのアンサンブルは不安でしたが、グループの子たちは優しく話しかけてくれたりしたので、楽しくアンサンブルをすることができました。
 
 
 
◆コンサート
先生方のコンサートが毎晩のように外で開かれました。
無料で聴くことができます。
 
 
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先生のコンサートが行われた教会はこんな素敵なところ。
 
 
 
◆練習室
音楽院の練習室を借りることができます。
 
一応何人かで1部屋と決まっていたようでしたが、使っていない部屋は貸してくれるのでこの時は大体いつでも練習室を使うことができました。
 
 
◆宿泊
音楽院から歩いて15分ほどのところにある学生寮のようなところに泊まりました。
 
ピアノがある部屋、ない部屋、個人部屋、2人部屋など料金によって選べます。
 
 
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わたしが泊まったのは2人部屋。
 
部屋には簡易キッチンやシャワーなどもついていて、決められた時間内なら部屋で楽器を練習することもできます。
 
 
 
◆食事
食事付きか、なしかは申し込みのときに選ぶことができて、食事を付けると昼食、夕食をホテルで用意してくれます。
 
ビュッフェ形式でした。
 
ホテル、宿泊場所、音楽院の場所が離れたところにあったので、その間を毎日何度も行き来するのは大変でした。
 
食事なしを選んでも、宿泊施設の近くにスーパーがあるので、部屋の簡易キッチンを使って料理をすることもできます。
 
 
◆講習会に参加した感想
この時は初めてのフランスで、言葉も何もかもわからないことばかりでしたが、講習会で出会った親切な日本人の方々が助けてくれたり、先生方が優しく教えてくださったりして、とても貴重な体験ができ、良い時間を過ごすことができました。
 
講習会中に全然違うタイプの2人の先生に習えていろいろなことを教えてもらえたので、とても面白かったです。
 
 
ナンシーは素敵なところなので、街を歩いてみるのも楽しいです。
 
ナンシーはアールヌーヴォー発祥の地なのですが、このときはそれを全然知らず、、美術館などに行けばよかったと後悔。
 
 
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音楽院の近くには世界遺産に登録されている、スタニスラス広場があります。
ここでは夜に、プロジェクトマッピングも行われました☆
 
 
 
 

イル・ド・レ 2016年

◆期間
1週間(2月後半)

 
◆場所
イル・ド・レ(il de ré)

 
◆費用
350ユーロ+食事代

 
◆先生
Olivier Pierre-Vergnaud(オリヴィエ・ピエール ヴェルノー)先生

 
◆レッスン
クラリネットの先生がピアノの先生と一緒に個人的に開催したもので、ヴァカンスを兼ねた講習会でした。先生と生徒を合わせて全部で7人!
 
1日1回レッスンしてくれて、それ以外の時間は部屋で個人練習をしたり、先生がサイクリングに連れていってくれたりしました。
 
最後は生徒も先生も出演するコンサートがありました。
 
 
半分ヴァカンスなので、リラックスした雰囲気の中で肩の力を抜きながら楽器を吹くことができました。
 
 
◆宿泊
たくさん部屋がついた広いロッジに泊まりました。シャワーがついた個人部屋で、キッチン、トイレは共同。
 
ご飯は先生が料理してくれたものをみんなで、お酒を飲みながら食べました。
 
 
みんなが集まる場所にはピアノが置いてあったので、みんなでご飯を食べた後にピアノと合わせをしたり、先生の合わせを聴いたりすることもできました。
 
 
◆講習会に参加した感想
イル・ド・レはリゾート地としても有名なところなので、きれいな海を見たり、サイクリングをしたり、おいしい海鮮料理を食べたり、普段パリではなかなかできないことを、先生と一緒にたくさん経験することができました。
 
フランスではこのようにヴァカンスを兼ねた講習会をやっている先生はたくさんいて、そんな機会のおかげで先生と仲良くなれたり、リラックスして楽器を吹けたりします。
 
 
 
 

アルク音楽アカデミー(Académie-Festival des Arcs) 2016、2017年

◆期間
2週間(7月後半)

 
◆場所
アルク(Arcs)

 
◆費用
800ユーロくらい(食事なし)

 
◆先生
Alexandre Chabod(アレクサンドル・シャボー)先生
 
 
◆レッスン
レッスンは日曜日以外毎日行われます。先生は一日中レッスンをしているので、自分たちで順番を決めて受けることができます。
自分の番ではないときも自由に聴講することができます。
 
 
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2016年に参加したときは、伴奏者と2曲合わせをすることができ、コンサートで1人1曲ずつソロを演奏しました。
 
2017年は受講生が多かったため、ソロのコンサートはありませんでしたが、先生が指揮をして。クラリネット全員でのアンサンブルを外で演奏しました。
 
 
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前を通りかかる人たちが足を止めて聴いてくれました。全員での演奏は楽しかったです。
 
 
◆室内楽
希望者は室内楽のレッスンを無料で受講することができます。
 
チームは事前に主催者側が決め、メールでメンバーと受講曲が送られてきます。
 
 
わたしは1年目は木管五重奏とピアノでプーランク作曲の『六重奏曲』、2年目は木管五重奏でリゲティ作曲の『バガテル』をやりました。
 
メンバーは年齢はばらばらでしたが、みんな良い人ばかりでとても楽しかったです。
 
最後にはコンサートで演奏する機会ももらえました。
 
 
◆コンサート
毎日、先生方が出演するコンサートがあります。
 
冊子で行きたいコンサートを確認して無料で聴くことができます。
 
 
普段わたしたちが生活するのはArc 1800という標高1800mのところで、ここに大きなコンサートホールがあるののですが、Arc 1600という少し山を下ったところにも小さなコンサートホールがあり、それを聴きに行くためにはバスに乗らなくてはいけません。
 
その本数も少なく、夜のコンサートだと終わった時間にはもうバスがなく、誰かの車に乗せてもらわないと帰れない、、
そんな少し不便な面もありますが、コンサートはものすごく素晴らしいものが聴けるので、聴きたいプログラムは絶対聴くべしです。
 
 
◆宿泊
宿泊は個人部屋、2人部屋、4人部屋から選べます。
 
4人部屋は安くて同じ部屋の友達もできますが、各部屋に鍵が2つしかないので色々と大変なこともあります。
そして、ベッドは2人が2段ベッド、2人は簡易ベッドになります。
 
 
◆講習会に参加した感想
全体的に20歳にならないくらいの若い子たちが多かったですが、とてもレベルが高くてレッスンを受けるだけでなく聴くことも勉強になりました。
 
1年目は、最終日のオペラのコンサートにも出演させてもらうことができ、2年目は、山の上からゴンドラを使って演奏をするという新しい発想の新曲初演にみんなで参加することができ、個人レッスンだけでなくいろいろな体験をすることができました。
 
 

山の上からの景色は最高です。
 
 
 
 

グラーヴ春期音楽講習会 2017年

◆期間
1週間(4月中ごろ)

 
◆場所
ボルドー地方、グラディニャンの古城(Château de Moulerens)

 
◆費用
830ユーロくらい(オプションをつけると値上がりします)

 
◆先生
Olivier Pierre-Vergnaud(オリヴィエ・ピエール ヴェルノー)先生
 

◆レッスン
レッスンは毎日1回、教会の中で行われました。基礎をみっちりやったり、試験曲をみてもらったり。
 
その他の時間は自由時間でしたが、周りは牧場、スーパーは歩いて30分以上のところにあったため、何もすることがなくひたすら練習しました。
 
 
◆コンサート
クラリネットの先生のコンサートはありませんでしたが、弦楽器やピアノの先生のコンサートを何度か聴くことができました。
 
 
◆宿泊
1人ずつの個室でとても広く、ベッドは2つ置かれ、シャワー、トイレ、テレビもついていてとても快適な部屋でした。
 
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◆食事
3食ついていて、ご飯の時間に食堂に集まってみんなで食べました。
 
朝はビュッフェ形式、昼夜はそれぞれのテーブルに前菜、メイン、チーズ、デザートが順番に運ばれてくるフランス式でした。
 
 
◆講習会に参加した感想
牛や馬を眺めながら自然の中で練習し、街の中心までは森を通って歩いていくという、なかなかない田舎体験ができました。
 
とにかく自分のでずっと練習という、自分と向き合える時間が多かったように思います。
 
 
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街の中心へ行くための森の中。
 
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部屋の窓から見える景色はこんな感じ。
 
ワインが有名な地域なので、先生がワインをついでくれたり、スーパーに買い出しに行って、夜に友達と部屋でパーティをしたりしました。
 
 
 
 

まとめ

いかがでしたでしょうか?
音楽講習会はそれぞれ全然違いますが、どの講習会も自分にとって大事な経験で、良い思い出ができたと思います。
 
わたしが参加したことあるのはこれだけしかありませんが、他にもたくさんの講習会が開かれています。
 
 
費用はかかってしまうけれど、もし習いたい先生がいるのなら参加してみて損はないはず!
 
 

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この記事を書いた人

マソン優貴葉のアバター マソン優貴葉 クラリネット奏者

名古屋音楽大学を卒業後、フランスのムードン音楽院、ヴェルサイユ音楽院の最高課程を修了。
4年間のフランス留学を終え2019年に帰国し、現在は愛知県名古屋市を中心に演奏活動や、個人レッスン、音楽教室でのレッスンなど幅広く行っている。

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