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ヴェルサイユ近郊で、オペレッタ『アンゴ夫人の娘』のコンサートに出演♪


 
先日、ヴェルサイユの近くにあるヴィロフレーという街で行われた、オペレッタ『アンゴ夫人の娘』のコンサートに、演奏で出演してきました!

 

 

キャストはヴィロフレーのアマチュア劇団で、ナレーター、音楽はヴェルサイユ音楽院の生徒が担当。

 

音楽は、本当はオーケストラなのですが、今回小さい会場でのコンサートだったため、ピアノ、フルート2本、クラリネット2本、打楽器という小編成で演奏しました。

 

 
ということで今回は、その練習やコンサート様子などを書いてみたいと思います!

 

 

目次

なぜ参加することになったのか

わたしがこのオペレッタでクラリネットを担当することになったのは、数ヶ月前にヴェルサイユ音楽院の事務から電話がかかってきて、予定が空いているならやってほしいと言われたから。

 

わたしが在籍しているPerfectionnementという課程を修了するためには、何かしら学校関係の行事に参加しないといけないんだそうです。

 

 

それに、やる曲はオペレッタ『アンゴ夫人の娘』ということで、今までやったことがない曲だったし、せっかくフランスにいるんだから、フランスの作品を演奏できる良い機会だなと思い、参加することにしました。

 

 

 

作曲者シャルル・ルコックってどんな人?


 
アレクサンドル・シャルル・ルコックは、パリ生まれのオペレッタ作曲家です。

 

ジャックオッフェンバックが主催したオペレッタ作曲コンクールでは、ビゼーと共に1位を獲得して注目を集めました。
 
 
 

『アンゴ夫人の娘』はどんな作品?

そんなシャルル・ルコックの代表作である『アンゴ夫人の娘』は、1873年にパリとロンドンで400日連続公演が行われたほど大人気のオペレッタです。

 

 

そのあらすじをご紹介します!
 

“フランスの王が処刑されると、これまでのように王がいることを望む王党派と、王がいない方が良いという共和派に分かれていて、国民の意見では共和派の方が圧倒的に多く、王党派が出しゃばると警察に捕まるという世の中でした。
 
 
そんな中、アンゴ夫人という貴族の娘クレレットは、母が亡くなった後孤児院で育てられ、床屋のポンポネと結婚することになっていましたが、本当はストリートミュージシャンのピトゥという男を愛していました。
 

しかしピトゥは王党派で、クレレットが彼と共に共和派に反対する歌を歌うと警察に捕まってしまうのでした。
 
 
 
舞台は変わってランジュ嬢のサロン。
バラスという、ランジュ嬢を愛人としている男と、ランジュ嬢とは仲が良い友達である銀行家のラリヴォディエールがいました。
 

つまり、ランジュ嬢は男ぐせがあまりよくない女性だったのです。
そして、さらにはランジュ嬢はピトゥのことも密かにねらっていたのでした。
 
 
 
ランジュ嬢は共和派だったので、自分に反対する歌を歌った悪いやつを自分の前に連れて来させました。
 
 
ランジュ嬢の前に連れて来させられたクレレットとランジュ嬢は、お互いの顔を見て驚きます。
2人は実は仲が良い友達だったのです。

 
2人とも再開を喜び、ランジュ嬢はクレレットを許すことに。

 

 
しかしクレレットは、ランジュ嬢がピトゥのことが好きなのではと感づき始めます。
 
それを明らかにするためにクレレールは、ランジュ嬢にはピトゥからの手紙だと言い、ピトゥにはランジュ嬢からの手紙だと言って2人をお引き出します。

 
 
 
結局2人の関係はバレてしまい、みんなで喧嘩が始まります。
 
そんな中クレレールは、結局は元々の結婚相手であったポンポネを選ぶのでした。”

 
 
 

練習の様子


 
最初は音楽のみで合わせる練習があり、ヴェルサイユ音楽院の教室で3回行なわれ、コンサートの5日前からは歌の人たちとの合わせ練習が3回でした。

 
 

歌の人たちは、若い人から結構年上の人までいろんな人がいて、仕事が終わってから練習に参加しにくる人や、定年退職した後に趣味でやっているであろう人など、みんな仲良さそうで楽しそうに練習していました。

 

 

年とってからこんなことするのも良いよなあ。

コンサートに向けてみんなで一緒に練習するのも楽しいだろうし、舞台で歌えばスカッとするだろうし!

 
 

 
指導の先生はプロでしたが、アマチュア相手でも細かいところまで厳しく手を抜いておらず、とっても熱が入った指導でした。
 
 

 

お城の中での練習も

合わせの練習は、ヴィロフレー音楽院の部屋を使っていましたが、休日で音楽院が開いていない日は、ヴィロフレー城という小さなお城の中の部屋でも練習しました。

 

 

ちなみにお城の中はこんな感じ。

 

 

ただ、わたしにとって大変だったことは、このお城が田舎の森の中にあって交通の便が悪かったこと。

 

ヴェルサイユからお城へのバスは1時間に1本しかなくて、わたしはそれに合わせて電車に乗ったのに、その電車は途中で止まるっていう、、

 

フランスあるある笑

 

 

歌の人や先生たちはヴィロフレー近辺に住んでいるたちばかりだったので、地元の場所での練習っていう感じでしたが、わたしにとってはパリからの小旅行でした笑

 

 

 

コンサート本番

コンサートが行われたのは、ヴィロフレーの図書館の中にあるホール。

 

 

図書館の中にあるにも関わらず、ちゃんとしたホールでした。

 

コンサートは2日間行われ、観るためには無料ですが予約が必要で、その両方の日がだいぶ前からすでに満席

どうしても観たいけど満席で入れないという人のために、前日のゲネプロを観覧自由にして、前日からお客さんが入ったほどでした。

 

 

本番は2日とも、大拍手の中終わりました。

 

 

終演後には、歌の人たちから演奏者一人一人へ、素敵な花束いただきました☆

 

 

 

コンサート後には小さな打ち上げ

コンサートが成功を収めた後は、隣の建物で小さな打ち上げ。

 

歌の人たちが手作りでケーキやキッシュを焼いたり、飲み物を準備したり。

本番の朝に料理までやってしまうなんて、すごいわあ。

 

 

ビュッフェ式で、自由に好きなものをとって食べながら会話するっていう、フランスらしい打ち上げでした。

 

これが日本なら、居酒屋なんかでコース料理頼んで遅くまでみんなでワイワイすることが多いと思いますが、そういうところにあまりお金を使わないのがフランス人だなと思います。

国によってやり方が違って面白いですよね。
 
 
今日のことを反省したり、指導者や共演者に感謝し合ったり、みんな楽しそうに達成感を味わっていました。

 

 

 

まとめ

こんな感じで、とっても盛り上がったコンサートでした。

自分個人の反省点はいろいろとありますが、とても貴重な経験をさせてもらえて良かったと思います(^^)

 

 
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この記事を書いた人

マソン優貴葉のアバター マソン優貴葉 クラリネット奏者

名古屋音楽大学を卒業後、フランスのムードン音楽院、ヴェルサイユ音楽院の最高課程を修了。
4年間のフランス留学を終え2019年に帰国し、現在は愛知県名古屋市を中心に演奏活動や、個人レッスン、音楽教室でのレッスンなど幅広く行っている。

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