フランスで手術を受ける
先日、バイト先で水の入ったビンを抱えながら階段を上っていたら転んでしまいました。
前に倒れて持っていたビンは割れ、その割れたところに腕をついてしまいガラスの先が腕に刺さるという、、
結局手術することになり、初めてフランスで手術を受けることに。
ということで今回は、手術までとフランスの手術の様子を実体験から書いてみたいと思います。
まずは一般のお医者さんへ
わたしの場合は怪我をしたのが夜だったので、次の日にお医者さんに診てもらいに行きました。
日本では、内科、皮膚科、耳鼻科などに分かれていて、自分の調子の悪いところに合った病院へ行くと思いますがフランスでは違います。
フランスではどこが悪くてもまず一般のお医者さんのところで診てもらい、そこで薬を出てもらったり、調子の悪い部分の専門医を紹介してもらったりします。
最初から専門医に診てもらうことはできないようです。
一般のお医者さんの予約はネットで取ります。
自分の希望するお医者さんを選び、日にちと時間を選択。
わたしの場合は自分の家からも行きやすく、希望の時間が空いていた9区のお医者さんの予約を取って診てらうことに。
お医者さんは、きびきびしてしっかりしている若い女性。
診てもらうと、「ガラスが中に入っているかもしれないので、腕の専門医を紹介するから診てもらいなさい」と言われました。
そして、3日間はバイトをしないようにと言われ、certificat medical (怪我で仕事ができない間、保険でお給料の何%かをもらえる申し込みの書類) をわたされました。
診療料は35ユーロ。
後で、保険で何%かは返ってきます。
腕の専門医のいる病院へ
診療が終わってそのまま、腕の専門医のいる病院へ行きました。
歩いて行ける距離で近かったので良かった!
こちらがCLINIQUE DROUTという9区にあるクリニック。
ここでは専門のお医者さんが診察していたり、レントゲンやエコーなどを撮ったりしています。
受付の人に事情を話すと、腕の専門医はこの日はいないことが判明、、
次の日の朝にならいるのでまた明日来てねと言われ、予約を取って帰りました。
そして次の日の朝、腕の専門医に診てもらうことができたのですが、そこで言われたのが
「すぐに手術して、中にガラスの破片がないか調べます」
え!手術するの!?
そこまで考えていなかったので驚きでしたが、破片が残っていると危ないので見てもらった方が安心ということで手術してもらうことに。
一応、骨折などはしていないか調べるためにレントゲンをとってもらい、骨折はしていないことを確認。
診察料は、腕の専門医の診察は30ユーロ、レントゲンは保険で全部出たようで支払いはなしでした。
そして、手術をしてもらう病院を紹介してもらい、そこへ向かいました。
手術をしてくれる病院
Clinique internationale du parc manceauという病院へ。
予約はすでに腕の専門医が連絡をとっていてくれたので、病院の準備はOK。
受付に言うと、今回は仕事中のアクシデントだったので、手術料やその後の治療、薬は保険で全部払ってもらえるということを言われました。
ただ、そのためには手術をしてもらう前にバイト先の書類がいる!
急いでバイト先に連絡を取りました。
バイト先に書いてもらうのはこんな書類。
これをバイト先に記入してもらえばいいのですが、書いてもらうのはすぐにできたのですが、それをバイト先が会計士に確認してもらわないといけなくて、そのやりとりに時間がかかり、バイト先で1時間半待ってようやく書類をゲット!!
フランスは書類を大事にする国なので、いつでも書類をちゃんと揃えないと始まらないのです。
そこからまた病院へ戻り、受付に提出するとようやく手術前の診察が始まります。
手術前の確認
手術前には、破傷風の予防注射を打っているか聞かれました。
フランスでは25歳になるとみんなこれを打つそうなのですが、日本ではあまり打たないようで。
こういうのはやっぱり国によって違いますよね。
わたしは打っていなかったので、後日また打つことに。
書類に色々サインをしたら、手術の部屋へ。
手術の準備
この病院に着いたのは12時ごろでしたが、手術の準備をするころにはもうすでに16時になっていました笑
手術前は何も食べたり飲んだりできないので、もうお腹ペコペコ、、
手術用の服に着替えてベッドに乗せられます。
ここまでは通訳で日本語の話せるフランス人に付き添ってもらいましたが、ここから先は入れませんでした。
そして、そのまま30分以上順番待ち。
やっと迎えに来てくれ、ブルガリア人だというお兄さんが連れて行ってくれます。
この人のお兄さんは日本のマンガが大好きで、日本語をマンガで覚えてるよって話をしてくれました。
日本のマンガって本当に世界中で人気だよなあ。
17時頃麻酔担当の先生が来て、右腕に麻酔を打ってくれると腕の感覚がだんだん無くなります。
そしてそこから前の人の手術が終わるのを待ち、1時間後にようやく手術の部屋に連れて行ってくれました。
手術開始
初めて入る手術の部屋に、本当にドラマと同じなんだなあと感激、、
先生は挨拶をして、どうしてこうなったのかを聞き、どこのレストランで働いてるの? 気をつけなきゃダメだよなんて話をすると、ご機嫌そうに鼻歌を歌いながら手術を始めました。
終わりかけの時、先生がわたしにフランス語で症状を教えてくれたのですが、専門用語がいっぱいで全然わからず、、
すると近くにいた看護婦さんが携帯を取り出して、先生の言ったことを携帯に打ち込んでGoogle翻訳を始めた!笑
日本語に訳してくれたら、これが意外とちゃんとわかる!
看護婦さんたちもGoogle翻訳のすごさにテンションが上がって、先生にどんどん聞いて携帯に文章を打ちまくる笑
言われたのは、腕を刺されたことで指の神経の一部を傷つけてしまっていて、今は小指と薬指が思うように動かないけれど数ヶ月で元に戻るよ。
抗生物質を出ておくから、15日間は仕事しちゃダメだよと。
わたしが1番気になっていたことは、10月に友達と一緒にやることになっているコンサートまでに治るのかということ。
お医者さんに聞くと、完璧には治るかはわかんないけどほぼ治るから安心してと言われました。
とりあえず良かった、、
手術後
終わったら着替えて休憩。
コーヒー、紅茶、ココアの中から飲みたいものを聞かれ、こんな軽食を出してくれました。
昨日の夜ご飯ぶりの食べ物で、いつもよりおいしく感じる笑
手術後に家に帰る手段は公共交通機関を使っちゃいけない決まりになっているらしく、受付の人がタクシーを呼びました。
わたしは電車で帰りたかったけどしょうがない、、
その後は、2日に1回ガーゼをお医者さんに変えてもらい、2週間後に縫った糸を取ってくれるそうです。
まとめ
わたしが今回行った病院の人たちはみんな良い人で本当に良かったですが、フランスでは人によって態度や対応が全然違うので運次第です笑
そして、こんな風に怪我をしてしまうと、せっかくのフランスでの生活が台無しになってしまうので、日頃から要注意ですね。
さて、楽器が吹けない間何をして過ごそう、、