クラリネットの「シ♭」がカスカスした音になっちゃう!?そんなお悩み解決します
クラリネットの音の中でも特に鳴らしにくい音、それは「シ♭」ではないでしょうか?
しっかり鳴らそうとしてもカスカスした息の音ばかり出てしまって、良い音がなかなか鳴らない、、
そんな悩みをお持ちの方も多いかと思います。
ということで、シ♭を良い音で鳴らすコツをお教えいたします!
- シ♭の響きがない
- シ♭を鳴らすと雑音が出る
- 音によって鳴りムラがある
音色をつくるのが難しいシ♭
クラリネットの「シ♭(実音ラ♭)」は、ふさがないトーンホール(穴)が多く、吹き込んだ息が逃げてしまう部分が多いので、どうしても音色をつくるのが難しい!
響きのないカスカスした音になってしまい、他の音と音色の差ができてしまいやすいです。
楽器の構造上しょうがないことなのですが、せっかくなら全部の音を良い音で響かせたいですよね?
シ♭を鳴らしやすくするコツ
では、そんなシ♭を、少しでも鳴らしやすくするコツを3つご紹介します♪
良かったら試してみてください♪
1.右手で下管の穴をふさぐ
シ♭の運指を運指表で見ると、下記の運指が一般的だと思います。
しかしこの指は、ほとんどのトーンホール(穴)が開いているので、どうしてもその開いた穴から息が出ていってしまって、カスカスした響きのない音になりやすいんです。
なのでそうならないように、右手でいくつかの穴をふさぎましょう!
右手で下管の穴をふさぐことで、
- 豊かな響きのある音が鳴る
- 音程を合わせやすい
- 楽器を支えやすい
などといった、色々なメリットがあります。
たくさん穴をふさぐことで、音色を良くするだけでなく、穴のふさぎ方によってちょっとずつ音程を変えることができたり、右手をふさぐことで楽器を持つバランスがとりやすくなることも、演奏に影響してくるんです。
右手のふさぎ方は人それぞれ違ってOKです!

色々なふさぎ方を試してみて、一番自分の楽器の音程が合って良い音が鳴るふさぎ方を研究してみましょう!
ちなみにわたしの場合は、こんな感じでふさぐことが多いです
音程によってはこういうふさぎ方をするときもあります
前からの音のつながりや音程、その日のリードや楽器の調子などによって、運指を少しずつ変えたりします。
ただ右手をふさぐことで、運指が難しくなるというデメリットもあるので、速いパッセージのところでは右手をふさがない方が上手くいくこともあります。
2.息をまとめる
カスカスした音を響きのある豊かな音にするためには、息をまとめることがとても大切です。
息のまとまりがないと、どうしてもぼやけた音になりがちです。
息をまとめるというのは、息を使って「ある一点」を狙い撃ちするような感じ。
その、「ある一点」というのが、シ♭をよりよく鳴らすツボです。
それを見つけることで、他の音と同じような密度のある音を出すことができるんです。
3.息の量を増やす&スピードを速く
音がスカスカするときは、いつもより少し多めに楽器に息を吹き込むことも必要です。
特にシ♭の音は、元々鳴りにくい音だということを知っているので、そういう鳴りにくい音が出てきたら、しっかり息を入れることを意識してみましょう!
そして、息のスピードを上げると、良い音になることが多いです。
楽器にスッとスピードの速い息を通すことで、ぼやけた音がビシッと締まります。

シ♭を鳴らしやすくする練習方法

では、シ♭の鳴らし方がわかったところで、シ♭をよりよく鳴らすための練習方法をお教えしたいと思います!
上記の楽譜を使います。
シ♭の音と1オクターブ低いシ♭の音を2拍ずつ吹きます。
このときに注意してほしいのが、2つの音が同じ響きで、同じ音色で鳴っているかをよく聞きながら吹くこと!
1オクターブ上のシ♭の音と交互に2拍ずつ鳴らしていきます。
こちらも、2つの音が同じ響きで、さらに同じ音量で鳴っているかを注意しながら吹いてみましょう!
どうしても、上のシ♭の音の方が大きく鳴って飛び出してしまうことが多いので、気をつけましょう。
上の2つがきれいにできるようになったら、3オクターブのシ♭を2拍ずつ行ったり来たりしましょう。
このときに、でこぼこができないように、全て同じ響きの中で、きれいなレガートでで演奏することを心がけましょう♪
音色、音量、響きのどれもが同じようになるよう、さらには音程も同じになるように自分の音をよく聞きましょう。
隣り合った音を滑らかに演奏できるように練習しましょう。
シ♭が引っ込んだり、カスカスした音になっていないか、自分の耳でよく確かめながら吹きましょう。

良い音色を出すことを意識して練習をしていると、だんだん楽器もよく鳴るようになってくるんです♪
まとめ
シ♭はクラリネットの音の中でも、とても鳴らしにくい音ですが、しっかり意識して練習していけば、他の音と同じように鳴らすことができます。
カスカスしたシ♭の音から卒業して、さらに楽しくクラリネットを吹けるようになっちゃいましょう(^▽^)♪