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パリ・オペラバスティーユで『カルメン』を観る

フランス人作曲家、ジョルジュ・ビゼーが作曲したオペラ『カルメン』。

 

クラシック音楽に詳しくない方でも、『カルメン』という名前だけは聞いたことがある!という方や、曲を聴いたら知ってた!なんていう方も多いかと思います。

 

 

そんな有名なオペラ『カルメン』を、パリ・オペラ座管弦楽団の演奏で聴いてきたので、このオペラのこと、実際に観た感想などを書いてみたいと思います。

 

 

 

 

目次

ビゼーはどんな人?


 
フランス人作曲家ジョルジュ・ビゼー(1838-1875)はパリに生まれ、父は声楽家、母はピアニストという音楽に囲まれた環境で育ちました。

 
 
 

天才少年は、9歳でパリ音楽院へ入学し、19歳でローマ大賞を受賞してしまいます。

 

さらに、あの名ピアニストのリストが新作を出した時、彼は「この曲を正確に弾けるのは私とハンス・フォン・ビューローだけだ」と言っていたのですが、ビゼーはそのパッセージを一度聴いただけで演奏し、楽譜を渡されると完璧に弾いてのけ、リストを驚かせたんだそうです。

 
 
 

25歳のときのオペラ『真珠採り』で成功を収めた後、1875年に『カルメン』の初演が行われますが、失敗に終わります。

 

そしてその3ヶ月後、ビゼーは36歳の若さで亡くなってしまい、その後『カルメン』が世界中で愛されるようになるなんてことを、彼が知ることはありませんでした。

 

 
↓パリに今も残っている、ビゼーゆかりの地を巡ったお話はこちらからどうぞ

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オペラ『カルメン』ってどんな作品?

オペラ『カルメン』は、プロスペル・メリメが書いた小説を基につくられた作品です。
フランス語の作品ですが、舞台はスペイン。
 
 
それまでのヒロインはソプラノが一般的だったのですが、この作品のヒロインはメゾソプラノで書かれているという、新しい試みでした。
 
 

 
先程も書いた通り、『カルメン』が1875年3月3日にパリのオペラ・コミック座で初演された時は不評に終わりました。
 
その理由はヒロインが女性労働者だったからで、作品そのものの評判は悪くなく、ビゼーはこの作品をグランド・オペラ版に改作することを依頼されました。
 
 
 
しかし彼は3ヶ月後に亡くなってしまい、彼の友人であったエルネスト・ギローが改作を担当。
 
ウィーンで上演されると大成功を収め、その後は現在まで大人気の作品となっています。
 

 
 

 

『カルメン』のあらすじ

では、『カルメン』のあらすじをざっくりと書いてみます。
 
 
 
“タバコ屋の工場で働いているジプシー、カルメンは魅力的な女性で、男を取っ替え引っ替えしていました。
そんな彼女は喧嘩騒ぎを起こし、牢屋送りになってしまいます。
 
 
カルメンを牢屋まで連れて行く役目であったホセは、その途中で彼女に誘惑されると、縄をほどいて彼女を逃すことに。
そして、酒場でまた再会しようと約束しました。
 

 
しかしホセには、ミカエラという婚約者がいたのです。
 

それでも、カルメンに恋をしてしまったホセは、カルメンを逃した罪での投獄を終えると酒場へ向かいます。
 
 
 
しかしカルメンの心はすでに変わってしまい、闘牛士エスカミーリョを愛しています。
 
 

ホセがカルメンを愛していると言うと、彼女は「私を本当に愛しているのなら、脱走兵となって密輸団に入ってほしい」とお願いし、結局ホセは密輸団の仲間入りとなってしまうのでした。
 
 
 
そこへやってきた婚約者ミカエラは、ホセとエスカミーリョがカルメンをめぐって決闘をしているのを目の当たりにしながらも、ホセに彼の母の危篤を伝えます。
 
すると、ホセはカルメンに心残しつつも密輸団を去り、母の元へ駆けつけることに。
 
 
 

ホセがいない間にも、カルメンとエスカミーリョの関係はどんどん親密になっていきます。
 
 
そこへ戻ってきたホセは、カルメンが一人になったところで、彼女に復縁を迫ります。
しかし彼女はもうホセに興味はなく、彼からもらった指輪を投げ捨ててしまったのです。
 
 
ホセは逆上して、カルメンを刺し殺してしまうのでした。”
 

 
という悲しい結末のお話です。
 
 
↓『カルメン』のあらすじをもっと詳しく知りたい方は、こちらの本が便利です♪
新井鴎子の音楽劇台本シリーズ おはなしクラシック 2 カルメン、動物の謝肉祭、白鳥の湖 ほか【楽譜】

 
 
 
 

安くなったチケットをアプリでゲット!

わたしが今回、パリ国立オペラ(Opéra national de Paris)の『カルメン』を観るためのチケット情報を入手するのに使ったのは、パリ国立オペラのアプリ
 
アプリを無料でダウンロードすれば、オペラの日にちをチェックするのも簡単だし、お得なチケット情報も見ることができ、簡単にチケット購入することができます。
 
 
 
今回わたしが観に行った公演は席が結構余っていたので、28歳より若い(moins de 28ans)人はチケットを安く買えるというお得情報が出ていました。
 
 
パリオペラのサイトで調べると、この28歳より若いというのは、2019年5月現在で1991年1月1日以降に生まれた人となっていました。
 
つまり、わたしは運の良いことに1991年2月生まれだったので、もう28歳になっているけどまだ若者のチケットを買える!
 
 
 
日本での年齢制限は〜以下、〜未満とはっきりしていますが、フランスでは〜より若い(moins de 〜ans)の意味は、日本語で言う以下とも未満ともとれる、曖昧な表現なんだそうです。
 
 
 
そういうことで今回は、本当は190ユーロのA席をなんと35ユーロで購入することができちゃいました!!
 

こんな感じで舞台が見られるとっても良い席。
 
 
 
アプリでは、若者向けのチケット以外にもお得なチケット情報が出るので、ダウンロードしてチェックするのがおすすめです。

もちろんパリ国立オペラのホームページからもチケット情報を見ることができます。
 
 
 
 

カルメンを観た感想


 
『カルメン』を実際に観たのは初めてでしたが、フランスで聴くことができて本当に良かったと思いました。
 
曲自体は聴いたことのあったり、演奏したりしたことのある曲ばかりですが、それが実際こんな場面で、こんな気持ちで歌われているんだということを、実際に目の前で聴いて感じることができました。
 
 
 
今回の演出は、舞台の上に本物の車が何台も出てきてその上を飛び回って踊ったり、衣装にミニスカートが使われていたりと今風になっていて、現代の人が楽しめるよう、オペラもどんどん進化しているんだと感じます。
 
きっとビゼーは、自分の作品が将来こんな風になっているなんて予想もしなかっただろうなあ。
 
 
 
久しぶりにオペラを観ましたが、歌もオーケストラも演出も本当に素晴らしかったので、また安いチケットを狙って観に行きたいです(^ω^)
 

 

 

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この記事を書いた人

マソン優貴葉のアバター マソン優貴葉 クラリネット奏者

名古屋音楽大学を卒業後、フランスのムードン音楽院、ヴェルサイユ音楽院の最高課程を修了。
4年間のフランス留学を終え2019年に帰国し、現在は愛知県名古屋市を中心に演奏活動や、個人レッスン、音楽教室でのレッスンなど幅広く行っている。

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