「クレズマー」ってどんな音楽?民族音楽を聴いてみよう!
2月12日(水)に行われるFamiliar 1stリサイタルでは、コヴァーチ作曲の『フェイドマンへのオマージュ』という曲を、わたしがソロで演奏する予定なのですが、この曲はクラシック音楽とはちょっと違う「クレズマー」という種類の音楽なのです。
今回はこの、「クレズマー」という音楽について書いてみたいと思います!
クレズマーって何?
クレズマーというのは、東欧系ユダヤの音楽を起源とする音楽です。
つまりユダヤ系の音楽♪
スピーディーで激しいダンス音楽から、ゆったりしたテンポのバラードまで色々なスタイルがあり、クラリネットやヴァイオリンが入っていることが特徴なのです!
クレズマーはどこで生まれたの?
クレズマーの起源は、バルカン半島を含んだ東欧、そしてドイツ。
16世紀ごろ東欧やバルカン半島で生まれ、19世紀になるとテンポの速い音楽スタイルとして確立しました。
どうやって広まったの?
現在に至るまで、ヨーロッパではクレズマーはジプシー音楽として親しまれています。
一方アメリカでは2度のクレズマーブームがありました。
19世紀後半から、東欧系ユダヤ人の移民や、第二次世界大戦前後に東欧やドイツを逃れたユダヤ人たちが結婚式などでたくさん演奏したことで、これがブームに!
1920年代にはユダヤ系米国人の間で人気の音楽となりました。
そして1964年、ユダヤ教徒の生活を描いたミュージカル『屋根の上のバイオリン弾き』が大成功を収めると、クレズマーのブーム再び!
1971年に映画化されると、アカデミー賞を3部門受賞します。
するとだんだん若いミュージシャンの間に、ユダヤ人のルーツを見直す動きが出てくるのでした。
現代でもまたブーム
アメリカ東部では、1986年にクレズマティックスというクレズマーバンドがデビューすると、またまたブームが!
ジャズやパンク・ロックに取り入れられたり、ドキュメンタリー映画が発表されるなど、クレズマーは新しい音楽として再発見され、現在では世界中に広まっているのです。
みんなが知ってるあの曲もクレズマー音楽!?
クレズマー音楽がユダヤの音楽というのはわかっていただけたかと思いますが、ユダヤの音楽といってもイマイチピンとこないかなと思います。
そんなクレズマー音楽の中で、日本の小学校や中学校の教科書に載っている曲があります。
それは、、
『ドナドナ』!!
「ドナドナドーナー ドーナー」
牧場から市場へ売られていくかわいそうな子牛を歌った歌ですよね。
これがユダヤの音楽、クレズマーです。
ヨーロッパではユダヤ人が排除された歴史があり、この曲は現在でも反ユダヤ主義を批判した歌として歌われることがあります。
クレズマーを聴いてみよう
クレズマー音楽を実際に聴いてみれば、そのかっこよさがきっとわかるはず!
クラリネットも大活躍します!
クレズマーは面白い音楽
クレズマーはわたしたち日本人にとっては、あまり聴き慣れない不思議な感じのする音楽かと思いますが、よく聴くと特徴のあるとても面白い音楽で、ついついハマってしまうという方もいると思います!
2月12日のコンサートでは、その良さを出せるように演奏しますので、ご都合よろしければ是非お越しください(^-^)
コンサートの詳細はコチラ