クラリネットで “分散和音” を練習しよう!
「分散和音」というのをご存じでしょうか?
和音が同時にいくつかの音を同時に鳴らすのに対して、分散和音とは、和音をバラバラにして1つずつ鳴らすことをいいます。
ピアノやギターなどの楽器は、いくつかの音を同時に鳴らすことができるので和音を演奏できるのですが、残念ながらクラリネットでは一人で和音を演奏することができません。
なので、クラリネットでは和音ができない代わりに分散和音が多く使われ、曲の中で効果的に使われているところがたくさんあります。
分散和音を美しく演奏できるようになれば、さらにレベルアップできるはず!!
ということで、今回は分散和音について書いてみたいと思います(^▽^)
分散和音を練習するとどんな効果がある?
まずは、分散和音を練習するとどんな良いことあるのかを知っておきましょう!
・音の跳躍にも対応できるようになる
・様々な音域の音を均一に鳴らせるようになる
・難しいパッセージをさらう時間が短くなる
最初にも書きましたが、分散和音は和音をバラバラにしたものなので、そこから和音を感じることができて和声感が身につきます。
和声感が身につくと、曲の雰囲気を上手く出すことができたり、曲の流れを掴むことができ、より良い音楽をつくることができるのです!
特に管楽器奏者は、普段単音で演奏しているので、なかかな和声を感じることが難しい!
なので、分散和音をしっかり練習しておくと、和声を感じとる能力が高まって、フレーズを美しく歌うことができるようになります。
そして、分散和音は基本音が離れているので、音の跳躍の練習にもなります。
音階は音が隣り合っているので音をつなげやすいですが、分散和音ではそう簡単にはいきません。
分散和音をしっかり練習することで、少し離れた音でも美しくつなげられるようになります。
さらに、分散和音の練習では様々な音域を網羅します。
色んな音域の音を練習することで、全ての音域の音を均一に鳴らせるようになってきます。
そして最後に、分散和音は曲のいたるところに出てきて、速いパッセージの部分にもたくさん使われています。
普段から分散和音をしっかり練習しておけば、速くて難しいパッセージが出てきたとしてもすぐに対応できるようになっちゃうんです♪
分散和音の練習の仕方
そんな、練習すると良いことがたくさん起こる分散和音ですが、ただ吹いていれば良いわけではありません。
では、その練習方法をご紹介します。
↓↓こちらが分散和音練習1の楽譜です。
分散和音練習1の楽譜
まずはこの楽譜を使いながら練習してみたいと思います。
どうしても速くやってしまう方が多いかと思いますが、この練習の効果を発揮させるために、まずはテンポを8分音符60でやってみましょう!
このときに注意することは、
・すべての音が均等に鳴るように
・高い音が飛び出ないように低い音をしっかり鳴らす
・響きの中から次の音を鳴らす
速いテンポで吹いてしまうと、そんな注意しなければいけないことに、意識がいかなくなってしまうことがあります。
なので、ゆっくりのテンポで自分の音をじっくり聞くことが大切です♪
そして、1つ1つの音を吹くのではなく、全ての音が和音の一部なんだということを忘れずに、全てがひとまとまりに、和音の響きを大切にしてあげると良いかと思います!
その練習に慣れてきたら、4分音符60でもやってみましょう。
そのときに、ゆっくり練習したときのことを忘れないように、注意しながら練習すると良いと思います。
そしてもう一つの分散和音練習がこちら↓↓
分散和音練習2の楽譜
3度の練習とも言われ。3度で上がって下がる練習です。
テンポは始めは4分音符80くらいから少しずつ上げていって、できるだけ速いテンポでできるようになると良いですね!
こちらの練習で注意することは、
・息の流れを止めないように
・指をバタバタうごかさないように
音が上がったり下がったりするので、どうしても息の流れが止まって1つ1つの音になってしまいがちですが、音階を吹くときのようにしっかり息を通して吹きましょう!
にも注意です!
こちらは、暗譜でスラスラと全調できるようになるまで、しっかり練習すると良いと思います!
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まとめ
分散和音は、音階より少し難しいかと思いますが、日々の練習に取り入れればレベルアップすること間違いなしです!
分散和音をしっかり練習して、曲中でどんなパッセージが出てきてもスラスラ美しく演奏できるようになると良いですよね(^^♪
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