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クラリネットのリードって何でできてるの?基本知識を知っておこう!


 
クラリネットのリードは自然の木材でできています。
なので、1本1本吹き心地は違う
し、気温や湿度などにも影響を受けます。

そんな変化の多いリードですが、一体何からできているのでしょうか?

今回は、リードを作るための木材に注目してみたいと思います!

目次

リードはどんな植物できてるの?

クラリネットのリードは葦(あし)というイネ科の植物でできています。

 その中でもダンチク(暖竹)という、とても高くて、竹のように太い植物からリードが作られます♪

こんな植物です!



(写真:”https://www.botanic.cam.ac.uk/learning/trails/medicines/giant-reed-arundo-donax/”より)
 
 
ダンチクは、地中海沿岸、中国南部、東南アジア、インド、日本という、世界の様々なところに生息しているのですが、楽器に使われるのは地中海沿岸で栽培されものがよく使われています。

残念なことに、日本の葦を使ってリードを作っている会社はないようで、、

ダンチクって良い植物?悪い植物?


 
リードの材料として使われているダンチクですが、なんと世界の侵略的外来種ワースト100に選定されているんだそうです。

世界の侵略的外来種ワースト100というのは、本来の生育・生息地以外に侵入した外来種の中で、特に生態系や人間活動への影響が大きい生物のリストです。


ダンチクは、1820年代に屋根葺き材として南ヨーロッパからロサンゼルス近郊へ導入されると、東海岸にまで侵入し、さらにはオーストラリア、ニュージーランドへも導入されました。
 
 
しかし、そこで河岸にあまりにもたくさん生えすぎてしまい、他の生物に影響を与えことになってしまったようです。
 
ダンチクは、リードの材料の他にも、土や水の中から砒素や重金属などの汚染物質を効率的に回収したり、バイオ燃料の原料になったりと、良い面もたくさんあるそうなので、生え過ぎは良くないですが、ある程度生えてることは良いみたいですね!

どうして葦がリードに使われるの?

 
クラリネットが進化をしていた17~19世紀ごろは、プラスチックなどはまだなかったので、自然と植物がリードになりました。
 
その中でも、水を吸っても変化が小さくて、曲げても耐えてくれて、割ったり削ったりという加工がしやすい、リードにぴったりな植物が葦だったようです。
 
 
見た目は葦に似ている竹でも、重くて硬い音になってしまったりと、なかなか葦のようにリードにぴったりな植物はないようで、今でもずっと葦が使い続けられています。
 

リードは長い年月をかけて作られる!


リードを作っている会社は、それぞれフランスやアルゼンチンなどに自社農場を持って、リードの元となるダンチクを育てています。
 
例えば、リードでも有名なバンドレン(Vndoren)社は、4年もかけてリードを制作しているそうです。
 
 
ダンチクを2年かけて育て、収穫し、さらに2年かけて乾燥させます。
 
そしてそこからカットをして、検査を通り抜けたリードたちが、わたしたちの元に届くのです!
 

マソン優貴葉

リードは、じっくり丁寧に作られているんですね!

ちなみにバンドレン社のリードはこういうのです

まとめ

クラリネットのリードは、材料も考えられながら、手間をかけて大切に作られています。
 
そんなリード1枚1枚を大切にしながら、良い音を追求していきたいですよね!!
 


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この記事を書いた人

マソン優貴葉のアバター マソン優貴葉 クラリネット奏者

名古屋音楽大学を卒業後、フランスのムードン音楽院、ヴェルサイユ音楽院の最高課程を修了。
4年間のフランス留学を終え2019年に帰国し、現在は愛知県名古屋市を中心に演奏活動や、個人レッスン、音楽教室でのレッスンなど幅広く行っている。

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