20年間クラリネットを続けて分かった、挫折しない練習の秘訣!

楽器は、「続ける」ということがとても大切です。
日々の練習を何度も続けることで、どんどん上達していき、どんどん楽しくなっていくものです。
しかし時には、挫折しそうになることもあるかと思います。
12歳でクラリネットを始めてから今日まで、数え切れないほどの「もうやめようかな」という瞬間を乗り越えてきました。
ということで今回は、同じようにクラリネットで挫折しそうになっている皆さんに、私が約20年間の経験から学んだ「続けるための秘訣」をお伝えしたいと思います。
- クラリネットをやっていて、挫折しそうになっている方
- クラリネットがなかなか上達せずに、悩んでいる方
- クラリネットを続けるための秘訣を知りたい方
なぜ挫折してしまうのか

クラリネットは、最初は音を出すことができても、きれいな音を出すのは難しい楽器です。
初心者でも音を出すことはできますが、澄んだ美しい音色を奏でるには相当な練習が必要なのです。

私自身もクラリネットを始めたばかりの中学時代は、「なぜ私だけこんなに音が汚いんだろう、、」「きれいな音が出せるようになりたいなあ」と、部活動でクラリネットの仲間と比べて、自分の音が汚く聞こえて、とても悩んでいました。
そして、高校時代には技術的な壁にぶつかりました。
速いパッセージに指がついていかなかったり、高音域で音が開いてしまったり、音程が安定しない、、
練習すればするほど問題が見えてきて、嫌になってしまうこともありました。
挫折を乗り越える5つの秘訣

1. 「完璧」を求めすぎない
20年間で最も大切だと感じているのは、「完璧主義を手放すこと」です。
私は長い間、「一つもミスをしないのが良い演奏なんだ!」と思いながら練習をしていました。
しかし、これが逆効果、、
ミスを恐れながら演奏していると、音楽の流れがなくなってしまったり、緊張で本来の実力を発揮できなくなったりしていたのです。
今では「60~70%できれば上出来!」という心構えで取り組んでいます。
残りは次回への課題として残しておく。
そう考えるようになってから、練習が格段に楽しくなりました。

もちろんミスをしないことも大切ですが、それよりも、「聴いている人を楽しませる」ような演奏をすることを心がけています。
2. 小さな目標を積み重ねる
「この曲を完璧に演奏したい」という大きな目標も大切ですが、挫折を防ぐには「今日はここからここまでを良くしよう!」という小さな目標設定が重要です。
例えば、難しいパッセージに取り組む時は:
- 今日はこの部分を、ゆっくりなテンポで完璧に吹けるようにする
- 明日はテンポを少し上げて通してみる
- あさってはフレーズを意識して演奏する
このように段階的に進めることで、毎日「できた!」という達成感を味わえます。
この小さな成功体験の積み重ねが、長期的な継続力につながるのです。
3. 基礎練習を「お守り」にする
ロングトーンや音階などの基礎練習を、私は「お守り」のようにしています。
調子が悪い日、新しい曲がうまくいかない日、そんな時こそ基礎練習をしっかりやります。
基礎練習は裏切りません!
続けていれば確実に技術が向上します。
「今日は何も進歩がなかった」と感じる日でも、基礎練習をすれば「少なくとも基礎は固めた」という充実感が得られます。
そして、大きな本番や緊張するような場面に立ったときも、「普段、基礎練習をしっかりやっているから大丈夫!」と、自信を持って堂々と演奏することができ、それが良い演奏につながるのです!
4. 練習時間よりも練習の質を重視する
学生時代、私は「長時間練習すること=偉い」と思い込んでいました。
何時間もとにかく練習をしていましたが、集中力はあまり続いていませんでした。

それはそれで楽しかったので良かったのですが、大人になってからは練習時間が限られると、なかなかそんなこともできず、、
必然的に「効率の良い練習」を考えるようになりました。
最近では、1時間や30分という短い時間しかなくても、集中して取り組めば大きな成果が得られるということを実感しています。
短時間の中でも、基礎練習をしたり、曲の難しい部分を取り出して練習したり、録音してみたりと、できることはたくさんあります。
限りある時間を大切に使えると良いですよね!
5. 音楽仲間を見つける
一人で練習していると、どうしても井の中の蛙になりがちで、「自分はダメだ」と思い込んだり、逆に現状に満足しすぎたりしてしまいます。
そうならないように、積極的にアマチュア楽団などに入って演奏してみたり、楽器が好きな仲間と交流をするようになると、色んな発見をすることができます。
仲間がいると良いことは、
- お互いに刺激し合える
- アドバイスを交換できる
- 一人ではできない、アンサンブルの楽しさを味わえる
- 挫折しそうな時に支え合える
など、色々あります。
よく、「楽団が気になっているけど、周りの方の足を引っ張ってしまうのが怖くて、なかなか一歩が踏み出せない」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
ですが、実際に入ってみると、音楽が好きな色んな方との交流ができて、さらに楽器を上達するきっかけにもなります。
音楽教室のイベントなどで、音楽仲間をつくるのも良いと思います。

私の場合は、周りに同じようにフリーランスで楽器を演奏している人たちとの交流が、自分がクラリネットを続けるモチベーションになっています!
良い音楽仲間を仲間を見つけることは、楽器を続けるためにもとても大切なことなので、是非、怖がらずに色んな方との交流を楽しんでください♪
挫折は成長のサイン

20年間を振り返って気づいたのは、「挫折しそうになる時は、必ず成長しようとしている時」だということ!
現状に満足している時は挫折しません。
新しいことに挑戦しようとしている時、より高いレベルを目指している時に、挫折感は生まれます。
なので、挫折感は「あなたが向上心を持って取り組んでいる証拠」なのです♪
そう思うと、挫折感も悪いものではないですよね?
音楽は一生の友達

わたしがクラリネットを20年間続けてこられたのは、音楽が「他人との競争」ではなく「自分を表現すること」だと理解できたからです。
演奏技術を他人と比較するのではなく、昨日の自分と比較する。
完璧を目指すのではなく、今日できることを精一杯やる。
クラリネットは、あなたの感情を音に変えてくれる素晴らしいパートナーです。
嬉しい時、悲しい時、迷っている時、いつでもあなたの気持ちに寄り添ってくれます。
挫折しそうになった時は、初心に戻ってみてください。
なぜクラリネットを始めたのか、どんな演奏に憧れたのか、どんなことができるようになりたかったのか。
その気持ちを思い出せば、きっと前に進む力が湧いてくるはずです。
音楽は一生の友達♪
焦らず、比べず、楽しみながら、一緒に歩んでいきましょう。
あなたのクラリネットライフを心から応援しています!