【留学体験談】フランス音楽留学にかかる費用ってどのくらい?実際にかかった金額をご紹介!
フランス音楽留学っていくらくらいかかるの?
海外留学してみたい!と思っている方にとって、留学するのにかかる費用が実際はいくらくらいなのか気になるところではないでしょうか?
海外生活は日本での生活とは全く違うので、わからないこと、不安なことも多いかと思います。
ということで今回は、わたしが2014〜2019年にフランスに音楽留学していたころ、どのくらいのお金がかかっていたのかをまとめてみました!
※わたしの留学中は、1ユーロは約120〜140円でした。
留学中はどんなことにお金が必要?
留学中は、最低限生きていくための食費や家賃、電気、ネット代、保険などの他、学校に通うのなら学費、交通費などがかかります。
その他、せっかく海外にいるのなら!とちょっとした旅行がしたくなることもあるので旅行代や、留学中にできた友達と遊ぶための交際費など、、色々なことにお金がかかってきます。
レートにもよりますが、基本はフランスは日本よりも物価が高いので、日本で普通に生活するよりもお金がかかると考えておいた方が良いです。
わたしが実際にかかった費用
わたしが4年間フランスに音楽留学をしていたときに、実際にかかっていた費用をご紹介します!
良かったら参考にしてみてください♪
1. 生活費
家賃
845ユーロ/月 (住宅補助アロカシオンで毎月210ユーロが返ってきました)
フランスにも、社会保障制度のようなものがあり、アロカシオン(Allocation)と言われます。
これは、家によって受けられるところと受けられないところがあり、収入や家賃によってもらえる値段は変わってきます。
ワーキングホリデービザだともらうことはできず、学生で収入が4800€以下の人がもらうことができます。
わたしが住んでいたところは、同じ楽器をやっていた知り合いの方から引き継がせていただいたアパートの1室でした。
大きい駅から徒歩1分ほどのとても便利な場所にあり、一人暮らしには広くて、楽器を練習できるとても良いところだったで、少し家賃は高めになっています。
パリの家賃は、学生が1人暮らしするなら500~1000ユーロくらいが相場かなと思います。
パリには、数人でシェアできる家もたくさんあって、そういうところは家賃がもっとお安く済みます!
そして、音楽留学する人が家を決める上で一番気になるのは、やっぱり音を出せるかどうかではないでしょうか?
フランスの場合、音を出しても良い部屋、ダメな部屋というのは特に決まっておらず、音を出してみて苦情がこなければOK。
今まで音を出しても何も苦情が来なかった部屋でも、ご近所さんが変わったら苦情がきてしまい、今までは良かったのに~なんてこともあるようです。
家探しは大変ですが、知り合いづてに紹介してもらったり、「ovni(オヴニー)」や 「jimomo(ジモモ)」の掲示板などでも日本語で色々出ているので、見てみると候補が増えると思います。
電気代
20〜40ユーロ/2ヶ月
フランスの電気代はEDFという会社がやっていて、2ヶ月ごとに請求がきます。
このEDFを支払った時にもらえる領収書が、フランスでちゃんと暮らしているという証明になり、ビザなど色々な場面で必要になってきます。
家のwifi
36.99ユーロ/月
ネットの会社はいろいろありますが、わたしが住んでいたアパートの建物全体が「Orange」というネット会社と契約していたため、わたしもOrangeで契約していました。
wifiを設置するために、業者さんの予約を取って家に工事に来てもらったり、解約の時はボックスを送らなくてはいけなかったり、、と面倒なこともありましたが、家でネットを使いたいだけ使えるのはとても便利でした。
家でそんなにネットをたくさん使わないからと、携帯のみでwifiは契約していない留学生もちらほらいました。
携帯(電話、SMSのみ)
16.99ユーロ/月
フランスも日本と同じように、携帯の契約の仕方は本当に人によってさまざまで、たくさんのプランがあります。
フランスのメジャーな携帯会社は、「Free」と「Orange」です。
Freeは料金が安いので、携帯やWifiを契約している人も多いです。
ただ、契約者数が多い分、契約内容を変更したり、問題を相談したりするために直接話をするのは大変、、
パリにはFreeの店が1件しかないので、いつも朝から行列ができています。
Orangeはパリに店舗が何軒もあるので、やりとりはスムーズで安心ですが、お値段は少し高くなっています。
わたしの場合、wifiと同様に携帯もOrangeで契約していて、5Gまで使えるプランにしていました。
動画などは家のWifiで見ていて、連絡のための電話やSMSくらいだったので、わたしはそれで十分でしたが、色々使いたいならもう少し高いプランをオススメします!
食費
100〜200ユーロ/月
(わたしは週4回、夜はバイト先のまかないを食べていました)
食費はわたしの場合、バイト先で夜ご飯を食べることも多いのであまりかからなかった方だと思います。
フランスは、ものによってかかる税金の割合が違うのですが、作ってある食べ物だと税金が高くて、材料だけだと安くなっています。
そして、留学中はどうしても日本食が食べたくなることもあります。
特にパリは日本食屋さんも多く、お値段は高いですが、日本の食材を買うことができます。
バゲットやパスタもおいしいですが、やっぱり慣れ親しんだ日本食が恋しくなっちゃうんですよね!
2. 学費
私立→3000~4000ユーロくらい/年
その他→200~1500ユーロくらい/年
フランスの音楽院の学費は日本より何倍も安い!!
フランスの音楽院(Conservatoire)は、
- CNSM(国立高等音楽院)
- CRR(地方音楽院)
- CRD(県立音楽院)
- エコールノルマルなどの私立音楽院
があって、学校によって学費は違うし、親の収入によってだったり、住んでいる場所によっても違ってきます。
わたしが通っていたCRDのムードン音楽院の学費は、
1年目→250ユーロ弱
2年目→600ユーロ弱
3年目→950ユーロ
と、年々値上がりしました。
学費は学校によって全然違うので、自分の生きたい学校の学費はあらかじめしっかりチェックしておくと良いですね!
3. 交通費
37.6ユーロ/月(バイト先から半額出してもらっています)
わたしはNAVIGOという、チャージ式の定期のようなものを年間で購入していて、これがあればパリのゾーン1~5は電車、バス、トラムなどの公共交通機関が乗り放題でした。
毎月分割払いになっていて、月75.2ユーロが口座から引かれ、わたしの場合はバイト先が半額支給してくれたので、本来の半分の値段で購入できました。
4. 保険
住宅保険
10ユーロ/月
フランスにも色々な銀行がありますが、わたしは「LCL銀行」で口座を開きました。
LCL銀行のPyramides支店は、ありがたいことに日本語でフランスの銀行口座を開設することができるんです!
わたしは住宅保険もLCL銀行で加入しました。
健康保険
200~300ユーロ/年
私の場合、テスト生ビザを取得するために、最初の3ヶ月は日本で海外保険に入っていました。
この海外保険のお値段は忘れてしまったのですが、海外保険は結構お高かったので、その後はフランスのものに加入しました。
保険はフランスで入るほうが断然安いです!
5. フランス語
フランスで暮らすためには、フランス語が必要です。
留学前にある程度学んできたとはいえ、実際に暮らしていると、もっとフランス語を学びたい!と思う瞬間がたくさん出てきます。
なので、音楽留学している方でも、音楽院と並行してフランス語を勉強している方は多いです。
フランスで習うなら、個人レッスンか語学学校に通うかが一般的で、わたしはその両方を受けたことがあるので、その違いをご紹介します。
メリット→自分のレベルに合わせて教えてもらえるし、質問もしやすい。日程も先生と自由に決められる。
デメリット→同じようにフランス語を勉強する友達ができにくい。値段が高い。
メリット→違う国の友達がたくさんできて、同じレベルで会話ができる。
デメリット→クラスのレベルについていけなくなったり、簡単すぎたりすることも。少しでも休んでしまうとわからなくなってしまう。
私の場合は、毎年色々なところでフランス語を勉強して、それぞれ金額も違いました。
■フランスに来てすぐ、日本語が話せるフランス人の先生に個人レッスンを受けていました。
→1レッスン1時間20ユーロ
■1年目の4ヶ月間は週20時間の語学学校に通っていました。
→月200~250ユーロくらい
■2年目は1年間、週1回1時間半の語学学校の授業に登録しました。
→1年で175ユーロ
■4年目はパリ市民講座の週1回の会話の授業に参加していました。
→4ヶ月で100ユーロ
最初は個人レッスンで丁寧に基礎を教えてもらいました。
その後は語学学校に通い、語学学校の友達とも少しずつコミュニケーションが取れるようになってきて、4年目は、倍率は高くてなかなか当選しないけど、学費は安くて授業の質も良いという「パリ市民講座」に通ったりもしました。
語学の勉強は、人それぞれレベルや目的が違うと思うので、自分に合った勉強方法ができると良いですよね!
6. 楽器にかかるお金
楽器、備品
楽器→日本より安い
楽譜→日本よりも安いものが多い
リード→日本より少し高い
楽器や楽譜など、日本よりもお安く購入できるものもあれば、フランス製なのになぜか日本で購入した方が安いというリードもあります。
わたしは日本に一時帰国したときに、毎回リードをたくさん購入して、スーツケースに入れてフランスへ持っていっていました(笑)
楽譜屋さんや楽器屋さんでは、学割で安くしてくれるお店も多いので、レジで学生であることを伝えると良いです!
コンサートのチケット
フランスのコンサートのチケットは安い!
フランスのメジャーなオーケストラのパリ管弦楽団を聴くのも、上手く買えば10ユーロで買えるし、オペラを観るにも立ち見ならなんと5ユーロで観れちゃいます。
せっかく本場で聴けて、しかもお安いので、コンサートはたくさん行くことをおススメします♪
楽器の修理、調整
日本より修理代が高い店もあるし、そのお店で楽器を買ったら修理はいつでも無料!なんてお店もあります。
お値段はお店によって違うし、それぞれの楽器の調子によっても変わってきます。
わたしがクラリネットの修理をしてもらった、パリの2軒の楽器店のお話はこちら♪
7. 音楽講習会
1期間1000ユーロくらい+交通費+(宿泊費)
ヨーロッパでは、たくさんの音楽講習会が開かれています。
1週間や2週間などの期間で、習いたい先生にレッスンしてもらったり、コンサートを聴けたり、受講生同士でのアンサンブルなどをすることができます。
費用はそれぞれ違いますが、大体1期間1000ユーロくらいで、それに会場までの交通費や宿泊費がかかるところもあります。
音楽講習会は、とっても勉強になるし、新しい友達もできたりするので、金額は少しお高いのですが、もし金銭的に余裕があれば、是非参加してみてください☆
今までに参加した音楽講習会は、どれもわたしの財産になっています!
8. 飛行機代
10万円くらい~
留学中に一時帰国したいときや、留学を終えて帰国するときにも、飛行機代がかかります。
飛行機の会社や予約のタイミング、乗る時期などによっても値段は大きく変化するので、あらかじめしっかり計画おくことが必要です。
日本出発の往復を買うより、フランス出発の往復を買うほうが安いので、それも頭に入れておくと良いですね!
まとめ
フランスは日本より物価が高いので、どうしても家賃や食費などの生活費は高くなってしまいますが、教育にはお金がかからないようになっているので、学費はとにかく安いです!
留学したはいいけどお金が無くなった、、では大変なことになるので、あらかじめしっかり計画しておくと良いですね!